5月16日、画家 釜匠(かまたくみ)先生をお招きして、全学年対象に特別講義を実施しました。「アイディアの発想方法について」をテーマとして、バックボーンをキーワードに釜先生の生い立ちからはじまり、これまでの環境がどのようにアイデアの発想につながっているのかをお話しくださいました。そして、画家としての活動に触れる中で、これからデザイナーを目指す学生へたくさんのメッセージを伝えていただきました。デザインの活動において、クライアントの意向に沿い、ユーザーに興味を持ってもらうデザインを制作するにあたり、生い立ち(バックボーン)の振り返りからアイデアを練る考えは、とても斬新で大きな学びとなりました。講義を聴いた学生たちの声を紹介します。
学生A: 「バックボーンの話が心に残りました。今まではデザインするにあたって自分自身と向き合うことはなく、クライアントの分析とターゲットの分析しかしていませんでした。それらの分析さえあれば自ずとアイデアは出てくると思っていたので、バックボーンの話はとても新鮮で心に残るものでした。画家だからこその視点だなと感じました。もちろんデザインは自分の描きたいものを描くものではないと認識しているので自分自身だけを追い求める、分析するのは違うけれど、そうしていなくても他の人と異なるデザインになるのはバックボーンがあるからだなと感じました。」
学生B: 「バックボーンから活用した自分の表現を相手にも伝わるようにしなければいけない。相手に自分の思いが伝わらなければ、表現の暴力になることもある。釜匠先生が「独りよがりな自己表現の危うさと、思いを的確に伝えることの難しさ」と言っていたが、自己表現をし、思いを的確に伝えるためにも自分を客観視し、常に情報を更新し続けることが重要であることを改めて認識した。」
その他、学生からの声では多くの学びを得ることができたようです。それぞれの学生が感じ取った気持ちを大切にしながら今後のデザイン活動に生かして欲しいです。
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授業の様子①