5月23日、アーティスト 黒木結(くろきゆい)先生をお招きして、全学年対象に特別講義を実施しました。「表現と社会とのつながり」をテーマとして、黒木先生の作品紹介から始まり、作品を制作する際にはどのようなところを意識しているのかをお話しくださいました。そして、アーティストとしてどのように生きていくのかをお話しくださいました。黒木先生の「では、実際、青いウサギが描かれている絵を見た時、その表現はどう伝わるのか?」は非常に奥深い問いであり、私も思わず問いに惹かれ様々な状況下のことを考えてしまいました。黒木先生の人によって捉え方や感じ方が違うため表現方法が異なるという解説にはなるほどと納得させられました。
講義を聴いた学生たちの声を紹介します。
学生A: 「今回のお話を聞いて、まず表現とは心理的・感情的などの内面的なものを外面的にし、客観化することだと分かった。そしてそれらを表現するには表情、身振り、言語、記号などで表されていると知った。青という一色の色でもさまざまな表現の方法があり、それは人によって捉え方や感じ方が違うため表現の仕方も違うのだと分かった。色だけでなくその絵に描かれている物やポーズなどもその作者が考える1つの表現方法だと分かった。記号は表現をする際によく使われるが、使い方を間違えると差別の始まりや、原因になってしまうということをよく理解しておく必要があると考えた。このように様々な方法から物事を考えることで視野が広がり、表現と社会は繋がっていくのだと分かった。」
学生B: 「今回の講義を受けて私が学んだことはジェンダーに対する知識を深掘りしなければならないことです。バナナを投げ入れて人種に関する問題になったニュースを聞いて、ふとS N S に上がってきた動画を思い出しました。日本人が写真を撮るときにするポーズの中で「裏ピース」があるのだが他の国では侮辱の意味合いになるというものでした。そのほかにも褒め言葉に当たる「顔がお人形みたい」もバカにしているということもありました。これらから自身や世間一般的に感じるといわれるモノ・コトは決して全員同じではないと学びました。また黒木さんがお話ししていたサニタリーボックスについて、私自身驚いたことが男性トイレにもそれがあることでした。設置理由を聞けば納得しましたが性別が異なっている限り知れることが限られ、固定概念が生まれるのだと今回の講義で深く感じました。」
その他、学生から様々な感想があり有意義な学びの時間になったようです。
授業の様子①
授業の様子②