5月30日、野月建築工房代表 野月雄介(のづきゆうすけ)先生をお招きして全学年対象に特別講義を実施しました。 「木材の素材表現について」と題して、野月先生がこれまで手掛けてきた仕事から、お客様に思いをはせて木材の特性を生かしデザインをすることの意義についてお話していただきました。 講義では、デザイナーをめざす学生たちに生活を送る空間において素材(木材)がいかに心を豊かにしてくれるかを、実際に学生たちがいろんな種類の木材に触れながら視覚・臭覚・触覚で感じることの大切さを踏まえ熱いメッセージを伝えていただきました。 今後、デザインの活動に取組むにあたり改めて素材表現の工夫の大切さを再認識する機会となりました。 講義を聴いた学生たちの声を紹介します。
学生A: 「今回の講義はデザイン材料演習に直接関わり自身の作品制作に取り入れなければならないと思いました。木の見た目や密度、強度や匂い、価格帯など多種多様に存在し、これから始める自分にとってとても木の選別が難しいと感じました。また長年使用する住居に木を主体に取り入れることなど、かなりの知識の幅と計画力が必要だと思い、建築家って見ただけでは分からないけど実際にはとてもすごい人なんだと改めて驚愕しました。 木もメリットばかりではなくデメリットも個人的に見えました。浴槽の修理が不可能なことや新築同様に戻すには表面の研磨が必要など何かとお金が関わってくることが木の難しいところです。 それらのメリット・デメリットを見て感じたことは木材は生活の便利になるデザインではなく人間の心に関わるデザインだと学びました。」
学生B: 「私は今回の講義でいろんな木材に触れてみて、匂いや、触り心地などそれぞれの木材に違いあり、その中でも自分が好感を持てる木材、あまり好きではない木材など各々に違った感想を抱いたことが、今まで平面の表現ばかりしてそういった木材の違いというのは全く意識してこなかったので、これまで自分が目を向けてこなかったところにも、それぞれの特徴や意味があるのかもしれないと感じました。
そこで、実際に家にある木造のものを見てみても、同じ木材を使っているものは少なく、それぞれの木材がそれぞれの役割によって使い分けられていることがわかり、そこから、こんなにも身近なものにも違いが出ていることを学びました。 今後は、木材に限らず、プロダクトにおいてなぜこの素材が選ばれているのか、それにはどんな特徴があるのかに注目してより最適な素材で、より良い製品をデザインできるようにしようと思った。」
その他、学生からの声では多くの学びを得ることができたようです。それぞれの学生が感じ取った気持ちを大切にしながら今後のデザイン活動に活かしてほしいです。
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授業の様子①
授業の様子②
授業の様子③